What ? No,2

2017年1月 熊本県美里町にて
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山で偶然見つけた奇妙な植物。
調べたところテンナンショウの実のような感じに見えますが、定かではありません。
それにしても鮮やかな色である。


テンナンショウとはなんだろう?調べてみると非常に奇妙な生態をもつ植物。

テンナンショウ属は、多年草で球根を持つサトイモ科の植物。
球茎には毒を持つ。

時期が来ると仏炎苞をつける、この中には小さな花をつけた肉穂花序が収められている、包炎苞の一番下には、雄花は隙間が空いているが雌花には空いていない、花序が出す臭いによって引き寄せられたキノコバエが、雄花から雌花に花粉を運びそこで受粉しハエは息絶える。生存戦略である。

それだけではありません、テンナンショウ属は成長ともに性転換するという独特のシステムがある。
「テンナンショウ属植物は、同一株成長にともなって無性株から雄株さらに雌株へと変化する」
*1

生息地域が火山地帯を好む。
「生息地域が富士山箱根地域や浅間山周辺、九州の阿蘇、久住などの火山地域はテンナンショウ属の天国である」*2

参考文献. 邑田 仁「日本のテンナンショウ」北隆館 引用 *1 *2

火山噴火による火山灰や溶岩の場所を好み、ピンチをチャンスに変え、性転換しながら他物を利用し受粉する、巧みに子孫を増やしながら生き延びる、生存するための巧みな進化。

昨秋、阿蘇市(波野)にて撮影。
これはテンナンショウかマムシグサの実でしょうか?鮮やかな色を放ってました。
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